着物を着て花を生ける姿は、日本人の「和」の心を感じられてとても美しいですよね。
着物を多くの場所で着たいと考え、華道や茶道などのお稽古に参加される方もいるのではないでしょうか?
もちろん華道のイベントや展示会、発表会などの特別な日を選んで着てみるのもいいでしょう。
実は「華道」とひとえにいっても、普段のお稽古なのか、華道発表会・お正月の初生けなどのかしこまった行事への参加なのかによって、着ていく着物の種類も変わります。
そこで今回は、華道に適した着物の着こなしについてご紹介します!
TPOに合わせた着物の着こなしがしたいとお考えの方は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!
- 華道教室などに着物を着て参加したい方
- 着物を着て出かけたい方
- 着物について知りたい方
目次
華道に適した着物の着こなしとは?
まず「華道(かどう)」とは、四季折々の草花を花器に美しく生けたり、それを鑑賞して楽しむ芸術のことをいいます。
これを生け花(いけばな)と呼ぶ場合もあります。
華道教室・お稽古などは、日本の「和」を象徴する習いごとのため、和室で正座をして教わるイメージもありますが、現在は机や椅子を用いて作業するのが一般的です。
したがって、イベントや祝いの行事にだけ着物を着て参加される方が増えています。
せっかくなので、本記事では普段のお稽古やイベントなど、それぞれに合わせた着物の着こなしをご紹介していきます!
華道のイベントに適した着物の着こなしとは?
発表会・展覧会・展示会・お正月の初生け(※1)などのかしこまった場に参加するときは、第一礼装を選びましょう。
留袖などを身に付けるのが通例です。
紋付の色無地を1枚は持っておくと、なにかと便利でしょう。
そのほか、行事にふさわしい装いは以下のとおりです。
- 訪問着:展覧会や新春などの華やかな行事におすすめ
- 色無地:フォーマルな行事におすすめ(紋付が良い)
- 付け下げ:初生けなどの行事におすすめ
ちなみに、初生けやお免状授与式、パーティーなどの行事には、紋付の色無地や付け下げ、訪問着で出席される方も多いです。
なお、イベント行事の受付側に回るときには、明るい色地の付け下げでもいいでしょう。
お正月の初生けであれば、格式や華やかさが求められるため、留袖や振袖などの第一礼装を選びましょう。
祝いの席には、新春らしい華やかな着物を選ぶのがおすすめです。
なお、普段お稽古には参加せず、華道の展示会や花展、発表会にだけ、お客として出席する際には、紋付きの色無地の着物が無難でしょう。
展示会や花展などでは、作品を邪魔しない強すぎない色合いだといいですね!
そのほかの行事で何を着ていけばいいのか迷ったときには、紋付の色無地を着ていくのが無難です。
※1 初生け:一年で一番最初の生け込みのこと
華道のお稽古に適した着物の着こなしとは?
華道教室やお稽古に着ていくときは、以下のポイントに注意しましょう。
- 汚しても問題ない着物を選ぶ
- 和室のときは座りやすい服装を選ぶ
- 着物は季節に合ったデザインや柄を選ぶ
- 着物は季節に合った生地を選ぶ
以下より詳しく解説します。
①汚しても問題ない着物を選ぶ
お稽古中に着物を着るときには、水や花材に濡れて袖や裾を汚すことも視野にいれておくといいでしょう。
すなわち、イベントなどの特別な日に着るような高級品ではなく、万が一汚れた場合にも困らない着物を選ぶのがベストです。
特に、正絹(しょうけん)(※1)の着物は、水が付いたまま放置してしまうと、輪ジミになるおそれがあります。
縮緬(ちりめん)の着物も、水に濡れると縮んで跡が残るおそれがあるため、注意してください。
対策として、お稽古に参加するときには、正絹や縮緬などは避け、破水加工や洗える着物を選ぶと安心でしょう。
また、前掛けを持参したり、たすきで袖をまとめるのもおすすめです。
他にも、華道のお稽古では大きい花や花瓶(花器)、作品などを動かす機会も多いため、着慣れない間は動きやすさを重視し、普段着で参加するのも一つの手でしょう。
※1 正絹:シルク100%の素材
②和室のときは座りやすい服装を選ぶ
華道のお稽古が和室で行われる際には、正座でも座りやすい服装を選んで参加しましょう。
和室に入るときは、靴下や足袋着用が決まりの所も多いため、あらかじめ用意しておくと安心です。
特に、白足袋は行く道中で汚してしまう可能性もあるため、予備を持ち歩くか、家を出るときに足袋カバーを履き、足袋を汚さないような工夫をしておくといいですよ。
③着物は季節に合ったデザインや柄を選ぶ
着物は季節にあったデザインや柄を選びましょう。
少し先取りするくらいの季節感であっても問題ありません。
逆に、季節外れの柄は避けましょう。
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- 春の文様:桜、梅、椿など
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- 夏の文様:富士、菖蒲(しょうぶ)、燕(つばめ)など
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- 秋の文様:菊、紅葉、桔梗など
- 冬の文様:南天、松、白鳥など
④着物は季節に合った生地を選ぶ
たとえば、冬に夏用の薄手な着物を着れば寒さが増しますし、逆に夏に冬用の厚手な着物を着れば汗が出てしまい、汗染みの原因になります。
したがって、着物は季節にあった生地を選び、気候に合わせた装いを選びましょう。
基準は以下のとおりです。
- 10月〜5月中旬頃:袷(あわせ)
- 5月下旬〜6月、9月頃:単(ひとえ)
長襦袢も単用、帯揚げは薄手の綸子(りんず) - 7月〜8月頃:絽(ろ)や紗(しゃ)
着物が透けても問題ない絽や紗用の長襦袢、半襟も夏物
まとめ
今回は、華道に適した着物についてご紹介しました。
華道のお稽古・発表会・お正月の初生けなど、参加する行事や場所によって、着ていく着物のデザインや種類も異なるとわかりましたね!
ぜひあなたも本記事を参考に、華道や着物を楽しんでみてください!
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