和装の足元を飾る草履や下駄ですが、選び方に悩んだことはありませんか?
そもそも草履と下駄は何が違うのでしょうか。
本記事では下駄と草履の違いとその種類、さらに装いによる使い分けを解説します。
これを読めば、下駄・草履の知識がつき、普段着からフォーマルなシーンまでピッタリの履物を選ぶのに役立てることができます。
下駄と草履を使い分けることで、より楽しく着物を楽しむことができますよ。
- 下駄や草履の選び方について知りたい方
- 着物を着てでかけたい方
- 着物に興味がある方
目次
下駄と草履の違いとは?
下駄と草履は鼻緒がある音が共通点ですが、下駄と草履の違いは主に材質と形状の2つです。
草履は革やいぐさ、コルクで作られており、底面はフラットな形状です。
下駄は主に木製で、底面は足を載せる台に歯と呼ばれる突起が2つ付いています。
使い分けについて厳密なルールはありませんが、普段着の和装には下駄、フォーマルな装いには草履、といった使い分けが主流です。
材質と形状の違いについては次で詳しく解説していきます。
材質の違い
下駄や草履の大きな違いは使われている素材です。
ここでは、それぞれどのような違いがあるのか解説します。
草履の素材
草履の主な素材はい草やコルクです。
伸び縮みするやわらかい素材で、柔軟性と歩きやすさが特徴です。
現代では革やウレタン、布、ビニールなどを用いた「革草履」が多く流通しています。
下駄の素材
下駄は木製で、一般的には桐が使われています。
草履とは違って歩いた時に「カランコロン」という音が鳴るのが特徴です。
木製なので雨に強いというメリットもあります。
形状の違い
次に、草履と下駄の形状の違いについて解説します。
草履の形状
草履は底面がフラットに設計されています。
高級なものは厚みを持たせており、よりフォーマルな装い向きです。
男性用の草履で厚みがなく四角い形状のものを雪駄(せった)、わらなどで作られひもがついているものを草鞋(わらじ)といいます。
下駄の形状
下駄は足を載せる台に歯と呼ばれる突起が付いています。
高さがあって歯がついているので、昔の舗装されていない道路では歩きやすく、雨にも強いので広く普及していました。
しかし現代では道路が舗装され、底の硬い下駄は歩きにくいという印象を持つ方も多いかもしれません。
下駄は形状によっていくつか種類があり、安定感や歩きやすさを重視したものもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
右近下駄(うこんげた)
草履のような形状をとった、高さのない下駄を右近(うこん)といいます。
着地面積が広く、底面にゴムやスポンジを貼っているものが多いので、歩きやすいのが特徴で、一般的に広く流通しています。
サンダルを履いている感覚に近いので、下駄を履きなれない方にもおすすめです。
舟形下駄(ふながたげた)
草履のようなフラットな形をしており、右近にくらべて厚みがあるのが特徴です。
女性もので近年多く流通しています。
厚みがあって上品な印象のため、足袋を履いて着物にも合わせやすく設計されています。
小町下駄(こまちげた)
後歯を台に沿って丸く仕上げており、後丸(あとまる)とも呼ばれる下駄です。
全体的に丸みを帯びたかわいらしい印象の下駄です。
全体の木の量が多いのでやや重量感がありますが、その分耐久性に優れています。
駒下駄(こまげた)
ひとつの木材から台と歯を一緒に刳って作ったものを駒下駄(こまげた)といいます。
下駄と聞いて誰もが最初に思い浮かべる、レトロな印象の下駄です。
また、独特の「カランコロン」という音が風情を感じますね。
使い分け
下駄と草履の使い分けについて厳密なルールはありません。
近所へのお出かけなどのカジュアルなシーンでは下駄を、おしゃれに着飾ったりフォーマルなシーンでは草履を選ぶのが一般的です。
たとえは浴衣や小紋、紬などの装いに合わせるなら下駄、振袖や黒・色留袖に合わせるなら草履を選びましょう。
女性で草履を履く場合、やや代の高いものを選ぶとフォーマルであるとされています。
サイズ選び
続いて、草履と下駄のサイズ選びについて解説します。
美しく履きこなすだけでなく、疲れにくさや歩きやすさにも注目して自分にぴったりのサイズを選びましょう。
サイズの目安
下駄や草履は、かかとが1cm程度出るものを選ぶと一番美しく着こなせるといわれています。
下駄や草履が足よりも大きいと着物の裾を踏んでしまい、着物を傷めたり転んだりする原因になります。
初めて履く方や履きなれない方で違和感があって気になる場合は、かかとがぴったり収まるものを選んでも構いません。
鼻緒がきついときの対処法
鼻緒は緩んでいくことが前提として作られているので、新品はきつく締まった状態で販売されています。
そのため、新品を履いた時に窮屈だと感じる方がほとんどです。
ご自身のサイズに合わせて緩めて履くと、疲れにくく快適に過ごすことができます。
鼻緒を緩める際は、草履のつま先が手前に来るように持ち、両手の親指を鼻緒の付け根に差し込んでゆっくり引っ張ります。
一度緩めた鼻緒は戻らないので、履いてサイズを確かめながら慎重に調整しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、下駄と草履の違いとその種類について解説しました。
一般的には、浴衣などのカジュアルな装いには下駄、着物などのフォーマルな装いには草履を合わせます。
下駄はいくつか種類があるので、普段着で和服を着る方はコーディネートによって履き替えるのも粋ですね。
本記事がより快適な着物ライフの参考になっていれば幸いです。
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