着物の帯揚げの意味や由来とは?TPOやマナーについても徹底解説!

あなたは、帯揚げ(おびあげ)とは何かご存知ですか?

 

帯揚げは帯締め同様に、着物の装いには必須アイテムです!

 

そこで今回は、帯揚げの由来や意味、TPOに合わせた付け方やマナーについてをご紹介します。

 

ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!

 

この記事はこんな方におすすめ
  • 帯揚げについて知りたい方
  • 着物を着てでかけたい方
  • 着物に興味がある方

帯揚げの意味とは?

あなたは帯揚げをご存知ですか?

 

帯揚げとは、帯の上辺を飾る長方形の布のことです。

 

帯揚げには、「お太鼓むすび」をするときに帯枕の紐(ひも)を隠しつつ、お太鼓を安定させる役割があります。

 

また、帯揚げを用いることで、帯周りを美しく整えてくれますよ!

「帯揚げ」という名の由来は?

では、帯揚げは何がキッカケで考案されたのでしょうか?

 

帯揚げの始まりは、江戸時代後期といわれています。

 

それまでは、「帯」と「帯締め」のみを使用して着物を着ていたのだとか。

 

ですが、帯の幅が広く・重くなるにつれて、帯締めだけでは重さに耐えられずにズレ落ちてくるため、何か良い方法はないかと探していたところに、当時の芸者たちが太鼓橋の形に似た「帯結び」を考案し、その結び方こそが、現在の「お太鼓結び」の原型になったといわれています。

 

やがて、背中にお太鼓部分の折山に紐をとおし、帯がズレ落ちてこないようにと前帯の上部で結ぶようになったことで、徐々に現代の「帯揚げ」へと変化していきました。

 

また、お太鼓の山型をキレイにつくれるようにと「帯枕」が考案され、その帯枕の紐を隠すために、帯の形を崩さないようカバーする布が、現代の「帯揚げ」の原型になったともいわれていますよ!
 

やがて明治に入り、帯まわりをさらに華やかに見せるためのアクセサリー的な装飾の意味合いを持つようになったこともあり、だんだんと庶民にも浸透していきました。

帯締め・帯揚げ・帯留めの違いとは?

着物には「帯締め」「帯揚げ」「帯留め」などの似た言葉が多いため、違いがわからなくなっていませんか?

 

簡単に説明すると、それぞれの特徴や違いは以下のとおりです。

 

帯揚げ
    • 帯枕を包んでいる布のこと
    • 帯の上側に少しだけ見える帯のこと
    • 帯揚げを付けることで、さらに帯に華やかさを演出してくれる役割がある
帯締め
    • 帯の中央をぐるりと巻かれた細い紐のこと
    • 後ろのお太鼓が崩れないように帯を締めて固定する役割がる
帯留め
    • 帯締めと合わせて使われる、帯の中心に付けるアクセサリーのこと
    • 帯のアクセサリー的な役割が強いため、付けなくても問題ない

TPOに合わせた帯揚げの付け方やマナー

せっかくなので、帯揚げの注意点やマナーについても確認しておきましょう。

 

TPOに合わせた選び方は、以下のとおりです。

 

【着ていく着物の種類】 【帯揚げの色】 【帯揚げの柄】 【帯揚げの素材】
黒留袖 金や銀の糸の刺繍・織柄 綸子(りんず)・縮緬(ちりめん)
色留袖 金や銀の糸の刺繍・織柄 綸子・縮緬
訪問着・付け下げ 淡色 刺繍・織柄・染め柄 綸子・縮緬
振袖 帯・着物などに合わせる 刺繍・無地 絞り(しぼり)
色無地 淡色 刺繍・織柄・染め柄 綸子・縮緬
小紋 帯・着物などに合わせる 刺繍・織柄・染め柄 綸子・縮緬
帯・着物などに合わせる 刺繍・織柄・染め柄 縮緬

帯揚げの素材

「帯揚げ」とひとえにいっても、さまざまな素材があります。

 

帯揚げによく使用されている素材は、以下のとおりです。

 

  • フォーマル向き:綸子

→薄く光沢がある

 

  • カジュアル向き:縮緬

→はっきりとした色味、少し重量感がある

 

  • 若者向き:部分絞りの帯揚げ

→背中や先端以外は絞りがある

 

  • 夏向き:紗(しゃ)・絽(ろ)・紋紗(もんしゃ)・麻(あさ)

→涼しげな素材で透け感がある(6月〜9月中旬ごろに適した素材)

 

帯揚げの素材として一番主流なのは、やはり綸子や縮緬でしょう。

 

10月〜4月の時期は、綸子や縮緬の帯揚げがおすすめです。

 

夏におすすめの「絽」の帯揚げは、カジュアル・フォーマルのどちらでも使用できますよ。

 

さらに、すべての単衣・薄物の着物に合わせられるため、一つ持っておくと重宝するでしょう。

帯揚げは絶対に付ける必要がある?

帯揚げは現代でも着物を着るときの必需品といわれています。

 

ですが、必ず付ける決まりがあるわけではありません。

 

昔のように、「帯がズレ落ちるのを防止するため」ではなく、現代では「帯まわりを装飾するための飾り」として用いられていることが多いからです。

 

もちろん飾りとしてだけではなく、帯の形を崩れにくくする役割も担ってくれていますよ。

 

現代の名古屋帯や袋帯を結ぶときの必須アイテムであり、帯揚げはコーディネートのおしゃれポイントにもなります。

 

半幅帯を結ぶときはなくても問題ありませんが、おしゃれ要素としてあえて付けている人も多いですよ!

 

帯の上に結ぶことにより、見た目のアクセントはもちろん、帯との組み合わせで上品な華やかさもアップし、着物姿を一層引き立ててくれるでしょう!

まとめ

今回は、着物の帯揚げの意味や由来について解説しました。

 

帯揚げは、「お太鼓むすび」をするときに帯枕の紐を隠しつつ、お太鼓を安定させる役割があるとわかりましたね。

 

また、帯揚げを用いることで、帯周りを美しく整えてくれる装飾的な意味合いもありますよ!

 

ぜひ、あなたも本記事を参考に帯揚げを選んでみてくださいね!

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