
「思い出の詰まった着物、いつか娘に着てもらいたい…」そんな想いを抱きながらも、保存方法に不安を感じている人は多いのではないでしょうか?
着物は正しく保存しなければ、シミやカビが発生して台無しになってしまうことも…。
本記事では、着物を受け継ぐための「保存の知恵」を紹介します。
これを読めば、大切な着物を次の世代へ安心して手渡すためのヒントが得られるでしょう。
着物の継承には、「正しい知識」と「着たいと思ってもらう心」が大切ですよ。
- 着物を適切に受け継ぎたい方
- 着物の「保存方法」を知りたい方
- 着物に興味がある方
目次
着物は”受け継ぐ”文化
着物には、「母から娘へ」「娘から孫へ」と代々受け継がれていく文化があります。
現在の私たちにとって、着物は限られた機会に着る特別な衣装です。
成人式や結婚式など、人生の節目に親から譲り受けた大切な着物を身にまとうことは、着る人の心に深い意味をもたらすでしょう。
それだけに、着物を美しい状態で保つことは重要です。
どれだけ価値のある着物でも、傷んでしまえばその価値は損なわれてしまいますよね。
大切な着物を次世代に受け継ぐために、適切な保存と日々の手入れは欠かせません。
基本!着物を受け継ぐための保存の知恵
着物を長く美しく保つためには、日常的な心がけと定期的なメンテナンスが大切です。
ここでは、着物を受け継ぐために基本となる「保存のポイント」を紹介します。
「陰干し」で湿気を取り除く
着物を美しく保存するためには、収納前に「陰干し」を行い、着物の湿気を取り除くことが大切です。
湿気は、カビやニオイ・変色といった着物トラブルの原因になります。
着物を専用のハンガーにかけて直射日光の当たらない、室内の風通しの良い場所で1〜2日程度干すことで、余分な湿気を十分に取り除くことができますよ。
「たとう紙」と「除湿剤」を使用する
着物の保存に、「たとう紙」と「除湿剤」の使用は欠かせません。
これらは湿気やホコリ・虫から着物を守るための基本のアイテムです。
たとう紙は和紙で作られており、着物の湿気を吸収してカビの発生を防ぐ効果があります。
また、除湿剤を着物の収納場所に設置することで、湿度を安定させることが可能です。
さらに、防虫効果のある除湿剤を選ぶことで、虫食いのリスクを減らすこともできますよ。
ただし、どちらも定期的な交換が必要になります。
たとう紙は1〜2年に1回、除湿剤は使用期限に従って、新しいものに取り換えてくださいね。
年に2~3回の「虫干し」で状態を保つ
「虫干し」は、着物を長く美しく保つために大切な習慣の一つといえます。
虫干しとは、湿度の低いよく晴れた日に、着物を陰干しすることで、湿気や虫害を防ぐ日本の伝統的なメンテナンス方法です。
着物にたまった湿気を取り除くだけでなく、防虫剤やたとう紙の効き目を確認する絶好の機会となります。
また、着物の状態をチェックすることで、トラブルの早期発見にもなりますよ。
春や秋などの気候が安定している時期に、年に2~3回を目安に行ってくださいね。
着物と小物は分けて保存する
着物と小物は、分けて保存することが基本です。
帯や帯締めなどの小物を着物と同じ箱に入れて保存することは、色移りや型崩れの原因となります。
それぞれ別のたとう紙や収納袋に分けて、形が崩れないように丁寧に保存しましょう。
厚みのある帯は、無理にたたもうとせず、緩やかに巻いて保存することをおすすめします。
”心”も一緒に受け継ぐ
着物を本当の意味で受け継ぐためには、「着てみたい」と思ってもらう心も一緒に育むことが大切です。
小さい頃から、お母さんやおばあちゃんの着物姿を見て育つと、自然とその美しさに親しみを感じるようになります。
七五三やお正月など、家族で着物を楽しむ時間を持つことで「着物=大切なもの」という意識が芽生えることでしょう。
着物を受け継いだ際にお子さんが、「着方がわからない」「お手入れはどうすればいいの?」と悩んでしまわないように、親子で一緒に学ぶこともおすすめです。
着付け教室に通ったり、家で着物をたたむ練習をしたりといった時間が、着物への自信を育ててくれます。
「母と一緒に覚えた」という体験が、何よりの継承になりますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、着物を受け継ぐための「保存の知恵」を紹介しました。
大切なお着物を次世代へ受け継ぐためには、正しい保存と着たいと思ってもらう心が大切です。
本記事が、より快適な着物ライフの参考になれば幸いです。
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