和装をする際「衿芯」というアイテムは欠かせません。
そもそも衿芯とは何でしょうか?
初心者の方は、衿芯がどの様に使うものか分からないかもしれません。
本記事では、衿芯の選び方と使い方のご説明をしていきます。
これの記事を読めば、衿芯の使い方や自分に合った衿芯の選び方が分かるようになるはずです。
- 衿芯とは何なのか知りたい方
- 着物を着て出かけたい方
- 着物に興味がある方
目次
衿芯とは?
まず、衿芯とはどの様なものか、みていきましょう。
衿芯とは着物の下に着る、幅が4〜5㎝長さが80〜90㎝程度の長襦袢の衿に差し込むアイテムの事です。
衿芯を使う事で、着物を着た際に衿がキレイに整い、美しい着物姿で着こなすことが出来ます。
衿芯を使用しないで着物を着ると衿元にシワが寄ったり形が崩れてしまいます。
種類や材質については次の見出しで詳しく解説していきます。
衿芯の種類と選び方
衿芯は、長襦袢の衿幅いっぱいのものを選びましょう。
幅の小さな衿芯だと下へ落ちてしまい、せっかく衿芯を入れていても、入っていないのと同じ状態になってしまいます。
また、長さも十分に長いものを選びましょう。
実は、一般的に使用されている衿芯は、5種類あります。
それぞれの特徴を解説していきます。
ポリ衿芯
衿芯の中でも1番使われる素材です。
ポリエチレンの衿芯は、薄手ですが程よい固さがあり、表面はツルツルしています。
また、ポリエチレンは価格的にも安く初心者が試すには適切な素材です。
折れ跡がつきやすきところが欠点ですが、正しく保管出来れば問題はありません。
塩瀬の衿芯
塩瀬とは、細かい糸を密にした経糸に太い緯糸を平織で打ち込んだ素材の事です。
塩瀬の半衿は柔らかく、カーブが作りやすくなっています。
柔らかいが故に重たい着物には耐えられずはたってしまう可能性があります。
塩瀬の衿芯は着物よりも普段着、着物や浴衣に適しています。
綸子の衿芯
綸子とは、繻子織で織られた後染めの素材の事です。
光沢、手触りの良さが特徴です。
綸子の半衿は、厚めで固さがあり、重たい着物を支えられる耐久性があります。
固さがある為、細身の方は衿元が浮いてみえてしまうこともあります。
衿元をかっちり仕上げたい方におすすめです。
メッシュの衿芯
メッシュ素材は通気性がよく蒸れにくいので、夏におすすめです。
絽・紗・麻の着物におすすめです。メッシュ素材の着物には向いていません。
柔らかいため、重量には耐えきれずへたってしまう可能性が高いです。
三河芯
愛知県三河地方で生成される厚くて丈夫な小幅白木綿を素材としています。
汗を吸い通気性がよくて、湿気がこもり難く摩擦に強いので帯の中で芯が滑りづらいのが特徴です。
張りのある衿元が好みの方におすすめです。
形状の違い
衿芯には主に2種類の形状があります。
それぞれ解説していきます。
ストレート型
ストレート型とは真っ直ぐな衿芯の事を指します。
衿芯が安定しやすく、衿周りがすっきりして見えます。
衿芯と半衿の幅がないと浮いてしまう可能性がある為、自分に合ったサイズを選ぶことが重要です。
湾曲型
湾曲型はカーブを描いた形をしています。
衣紋がキレイに抜けやすく湾曲した形状が胸を包み込むような優しいシルエットになります。
ストレート型と比べて浮きやすいので、サイズや形状を慎重に選ぶ必要があります。
自分に合うものを何度か試着をみるといいでしょう。
衿芯の保存の仕方
衿芯は、着る着物や季節によって使い分けるため、使用しない期間は正しく保管していきましょう。
衿芯を保管する際は、しっかりと乾燥させた後、折らないで保管することが重要です。
衿芯の保管方法は主に2種類あります。
それでは、保管方法の解説をしていきます。
クリップで留める
衿芯を保管するときは、クルクルと巻いてクリップで留めましょう。
クリップの他には、洗濯ばさみやゴムで固定しておく方法があります。
着物用のクリップがある場合はこちらが1番良いでしょう。
基本的に多いのは、こちらの保管方法です。
ケースにしまう
クルクルと小さく丸めてお茶缶やお菓子缶などに入れて保管して置きましょう。
専用のケースはないので、ペットボトルを丸く切ったものや、ガムテープの芯などの丸いものを代用として使う事もあります。
衿芯の使い方
衿芯の使い方を解説していきます。
まずは、衿芯の使い方の前に長襦袢に半衿が付いているかを確認しましょう。
長襦袢には、地衿といった白い衿が付いていますが、衿元が汚れない様にさらに半衿というものを縫い付けて使います。
衿芯の入れ方
一般的には、地衿と半衿の間の内側に衿芯を差し込んでいきます。
衿芯を入れたら、半衿を左右にしごきます。
こうすることで、衿芯と半衿が馴染んで安定した着け心地になります。
衿芯の中心と、背中の縫い目が中心に揃い衿がキレイに整ったら完成です。
衿芯を入れる際の注意点
- 衿芯を入れる位置を注意する
衿芯を入れる際は、必ず半衿の内側(肌に触れる側)に入れるようにしましょう。
外側に入れてしまうと、透けてしまったり、衿芯の厚みによって凹凸が出来てしまいます。
- 衿芯の向きに注意する
先がとがったものを使用する際には、とがった部分が上を向く様に入れていきましょう。
先がとがった衿芯は、とがった部分を上向きで入れることによって長い方が外側に来るようになり、襦袢にシワが出来にくくなります。
- 上手な差し込み方
衿芯は、どこかが折れ曲がっていると入りにくいので、立って重力に従ってシュコシュコと、入れていくと上手く入ります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、衿芯の選び方と使い方の解説しました。
衿芯は着物のアイテムの中ではあまり目立たないものですが、キレイな着物着姿を決めるためには、とても欠かせないアイテムです。
是非、自分に合う衿芯を見つけて、素敵な着物の着姿を楽しんでくださいね。
本記事がより快適な着物ライフの参考になっていれば幸いです。
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