
一年の中で特に湿気の多い梅雨の時期は、大切なお着物にとって大敵です。
カビや虫食い、変色など知らないうちにダメージが進行していることも…。
本記事では、「着物の湿気対策が必要な理由」と「梅雨入り前にすべき着物の湿気対策」について解説します。
これを読めば、大切なお着物を湿気から守り、美しく保つためのヒントが得られますよ。
- 着物の「湿気対策」について知りたい方
- 着物について正しい知識を身に着けたい方
- 着物に興味がある方
目次
着物の湿気対策が必要な理由
着物は主に、絹や木綿などの天然素材で作られています。
このような素材は非常にデリケートで、湿気による影響を受けやすいのが特徴ですね。
湿気が原因で起こる着物へのトラブルはさまざまです。
ここでは、「着物の湿気対策が必要な理由」について解説します。
カビの発生を防止するため
湿気はカビの発生をもたらす原因の一つです。
着物に発生したカビは落としにくく、シミや変色、悪臭を引き起こします。
大切なお着物にカビを発生させないためにも、湿気対策は必須ですよ!
虫食いの被害を予防するため
湿気の多い環境では、虫の被害を受けるリスクが高くなります。
なぜなら、イガなどの着物の繊維を食い荒らす虫は湿気の多い場所を好むからです。
虫に食われた部分は、見た目が悪く、修復も困難ですよね。
防虫剤の使用とともに、湿気対策を行うことは、虫食いの予防につながりますよ。
色や風合いの劣化を防ぐため
湿気により着物の染料がにじんだり、繊維が劣化したりすることで、着物の美しさは損なわれてしまいます。
特に絹は湿気に弱いため、変色や風合いの変化が起こりやすいです。
せっかくの美しい柄や色合いが台無しになってしまうのは避けたいですよね。
大切なお着物を守るために、湿気対策は欠かせません。
梅雨入り前にすべき!着物の湿気対策
大切なお着物を長く、美しく保つためには、対策をすることが大切です!
ここでは、梅雨入り前にしておきたい「着物の湿気対策」について解説します。
陰干しをする
まずやっておきたいのが、着物の「陰干し」です。
直射日光を避けて風通しの良い場所で半日から一日程度干すことで、着物にたまった湿気を飛ばすことができます。
陰干しは、湿度が低いよく晴れた日の午前中に行うようにしましょう。
雨の日など湿度の高い日では、着物が余計に湿気を吸ってしまいます。
干す際は、着物用のハンガーを使って形が崩れないように注意してくださいね。
たとう紙で包む
着物を1枚ずつ「たとう紙」に包んで保管することは、湿気対策にも有効です。
たとう紙は和紙で作られており、着物の湿気を吸収してカビの発生を防ぐ効果があります。
ただし、たとう紙は変色したり、シミが発生したりなど時間の経過とともに劣化します。
劣化した状態のたとう紙では、着物に悪影響を与えてしまうため、定期的な交換が必要です。
梅雨入り前に一度、たとう紙の状態も確認してくださいね。
収納場所を見直す
着物を湿気から守るためには、「適した環境下で着物を保管する」ことが重要です。
風通しが悪く湿気のたまりやすい場所では、カビの発生リスクが高くなってしまいます。
着物の収納に適した湿度は、40%〜50%とされています。
収納場所が着物に適した環境かどうか、今一度確認してみましょう。
サーキュレーターで風を送るなど、梅雨入り前に収納場所を十分に乾燥させておくことも効果的ですよ。
ぜひ、試してみてくださいね。
除湿剤を準備する
着物の湿気対策として、「除湿剤の使用」も効果的です。
着物用の除湿剤を着物の収納場所へ設置することで、湿度を安定させることができます。
ただし、シミや変色を引き起こすこともあるため、着物に直接触れないように設置してくださいね。
また、除湿剤には使用期限があります。
期限切れのものでは十分な効果を発揮しないため、梅雨入り前には必ず確認し、新しいものを準備しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、「着物の湿気対策が必要な理由」と「梅雨入り前にすべき着物の湿気対策」について解説しました。
湿気が原因で起こりうる着物へのトラブルはたくさんあります。
大切なお着物を長く、美しく保つために、予防策を知っておきましょう。
本記事がより快適な着物ライフの参考になれば幸いです。
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