和装をする際の足元に必須アイテムの足袋。
足袋にはマナーに合わせた選び方だけでなく、サイズ選びなどの着こなし方にもコツが存在します。
本記事では足袋の種類とTPOに合わせた選び方を解説します。
この記事を読めば、マナーに合わせた着こなしがわかるだけでなく、自分に合った足袋で快適に過ごすヒントも見つかるでしょう。
足袋の履き方を知ることで、よりおしゃれに着物を楽しむことができます。
- 着物の足袋の選び方について知りたい方
- 着物を着てでかけたい方
- 着物に興味がある方
目次
足袋の基礎知識
足袋(たび)とは、草履を履くことを前提として作られ、足先が二股に分かれています。
足袋は靴下とは異なり伸縮性のない素材で作られていることが多いため、サイズ選びは慎重に行いましょう。
また、足袋には足首からかかとにかけて「コハゼ」と呼ばれる金具がついています。コハゼは足袋の中で足のズレを防止し、履きやすさを向上させるものです。
サイズ選びやコハゼについては、後ほど詳しく解説していきます。
足袋の選び方 ~色編~
足袋には色や素材によっていくつかの種類に分けられ、履く場面や用途によって選び方が違います。
冠婚葬祭や成人式などのフォーマルな場面では白足袋を履くことがマナーとされています。
礼装以外では取り立ててマナーを意識する必要がないので、好みやコーディネートによって足袋を自由に選びましょう。
白足袋
冠婚葬祭や成人式など、礼装では白足袋を選ぶことが鉄則とされています。
たとえば、振袖、留袖、訪問着、白無地、成人式やお子様の七五三などは礼装・準礼装に分類されるため、白足袋を選べば間違いはありません。
白足袋の中でも素材によって格の違いが存在します。白足袋で最も一般的なのは綿性の足袋で、フォーマルな場で履くことができます。
特に正絹(しょうけん)は格式が高く、特別な礼装用として主に結婚式で新郎新婦が着用します。
色足袋・柄足袋
色足袋は白足袋以外のカラーバリエーションの足袋を指します。
色だけでなく柄でも豊富なバリエーションでおしゃれを楽しむことができ、白足袋に比べて汚れが目立ちにくいことも特徴です。
足袋の種類 ~素材編~
つぎに、足袋の素材について解説します。
足袋は直接肌に触れるため、場面や用途のほかに快適性の観点でも自分に合ったものを選ぶことができます。
フォーマルシーンでは綿キャラコが無難ですが、カジュアルシーンでは履きやすさや扱いやすさを重視してもよいでしょう。
綿キャラコ
キャラコは綿足袋の一種で、しっとりとした肌触りで光沢感がほとんどないのが特徴です。
吸水性に優れ、織り目が細かくて上品なことに加え、着物の裾を痛めにくいことがメリットです。
しかし、洗濯をすると縮んでしまうことがデメリットとして挙げられます。
綿ブロード
ブロードは綿足袋の一種で、織り目がキャラコより粗めで適度な光沢感があるのが特徴です。
やわらかくてしわになりにくく、さらに安価に手に入ることがメリットです。
キャラコに比べやや伸縮性がありますが、キャラコ同様に洗濯によって縮みやすいことがデメリットです。
ナイロン・ポリエステル
しわになりにくく洗濯で汚れが落ちやすいことが特徴です。
伸縮性があるため初心者の方でも履きやすく、甲高や幅広といった足の形に特徴のある方にもおすすめです。
デメリットとしては、着物の裾を痛めやすいことや滑りやすいことなどがあげられます。
レース・麻・フリース
夏場の暑い時期には、通気性の良いレースや麻を用いた足袋がおすすめです。
浴衣を着る際にも、鼻緒が足に当たって痛くなりにくく、汗も吸収してくれるのでぜひ活用してみてください。
冬場はフリース素材で寒さ対策をするのがおすすめです。
足袋のサイズ
足袋はジャストフィットのサイズを選ぶことで、シワなく美しく着用することができます。
靴のサイズよりも0.5センチ小さいものを選ぶことが一つの目安です。
より慎重に選びたい方は足のサイズをかかとから一番長いところまで計測し、それよりも0.5センチ大きいサイズを選ぶとよいでしょう。
緩いものを選んでしまうと足袋の中で足が前にずれてしまい、つま先が痛む原因になってしまいます。
初めて履く方や、足の形が甲高だったり幅広の方は伸縮性がある履きやすい素材を選びましょう。
かかとの金具・コハゼとは?
コハゼは足袋の足首部分についている薄い金具のことを指し、反対側についている掛け糸にひっかけて留めるものです。
足首を固定して安定させるためだけでなく、生地をピンと張って美しく見せるためにも重要な役割を果たします。
一般的には4枚のものと5枚のものがあり、それぞれの特徴と選び方を見ていきましょう。
4枚コハゼ
5枚コハゼに比べて1枚少ない分、締め付けが緩く履きやすいのが特徴です。
普段着や仕事用などで動きやすさを重視する場合のほか、長時間正座をする場合にもおすすめです。
フォーマルな場合にも4枚ハコゼは一般的であり、これといったルールはないため履き心地で選んでも差し支えありません。
5枚コハゼ
4枚ハコゼに比べ1枚多い分、肌みせが少なくなるために所作がより美しく見えることが特徴です。
肌をなるべく見せたくないフォーマルな席や、踊りやお茶のお稽古などで上品に見せたい場合におすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、足袋の種類と選び方について解説しました。
たくさんの種類がある足袋ですが、フォーマルなシーンや礼装の場合は「白足袋」と覚えておくとよいでしょう。
礼装以外では、素材や色、柄などは好みによって自由に選ぶことができるので、ぜひ自分なりの足元のおしゃれを見つけてみてください。
本記事がより快適な着物ライフの参考になっていれば幸いです。
着物に触れる機会をつくりませんか?
奈良県王寺町の一守匠堂は毎月のように着物に関するイベントをおこなっています。
着物に触れる機会を増やし、「お悩み相談」 や 「整理収納サービス」 など、着物の取扱い全般をおこなっています。
また一守匠堂ではオンラインショップも展開していますので、興味のある方はチェックしてみてくださいね。
インスタグラムで情報の更新もしていますので、ぜひ覗いてみてください!
この投稿をInstagramで見る
着物のお困りごとはご相談ください
着物についての困りごとや疑問を誰かに相談できないかと考える人は多いです。
弊社では毎月のように店舗で「着物の展示会」や「中古市」を開催しています。
「着物を着てお出かけ会」なども主催しています。
着物の保管方法や販売方法、処分方法などのお悩みの方も、気軽にお問い合わせください。
奈良県王寺駅徒歩3分の場所にあり、奈良県内や大阪府、香芝市、大和高田市、広陵町、斑鳩町、平群町、王寺町、三郷町、河合町、上牧町などからも展示会の際にご来客いただいています。
奈良市や大和郡山市などからも来ていただけるよう、これからも着物について詳しい情報を配信していきます。
もし着物でお困りごとがあれば、こちらまで気軽にお電話ください!
一守匠堂(0745-44-3277)