日本の伝統的な民族衣装である着物。
そんな着物にアクセサリー・ジュエリーの付け方のマナーがあることをご存知ですか?
そこで今回はアイテムごとにどのようなマナー・意味があるのかを解説していきます。
本記事を読めば、マナーや歴史を知ることで、いざという時に役立てることができます。
アクセサリー・ジュエリーのマナーを理解して、フォーマル・カジュアル問わず着物ライフをさらに充実させましょう!
- 着物の裏地の選び方について知りたい方
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目次
アクセサリー・ジュエリーのマナーについて
ここでは、着物着用時のアクセサリー・ジュエリーについてのマナーをシーンごとに解説していきます。
これから着物を着る機会がある方もない方も、知っておいて損はしないので、ぜひ参考にしてくださいね。
フォーマルシーン
結婚式や葬儀などの冠婚葬祭や、入学式・卒業式などフォーマルなシーンでのアクセサリー・ジュエリーの着用は基本的にはNGとされています。
とはいえ、しっかりと禁止とされているわけではありません。
着物を嗜む人にとっては暗黙のルールと言えるでしょう。
カジュアルシーン
観光や街歩きなどのカジュアルなシーンでは、自分らしさを表現しながら着物を着用したいですよね。
カジュアルシーンでは基本的にアクセサリー・ジュエリーの制限はありません。
しかし、アイテムによっては避けた方がいいものもあるのでしっかりと見極めて着物を楽しみましょう。
アクセサリーはなぜ着用してはいけないの?
シーンごとにマナーを解説しましたが、では「なぜ着用してはいけないのか」という部分について解説していきます。
なぜ着物にアクセサリーを合わせてはいけないのか?
答えは着物が持つ歴史にあります。
ピアス・イヤリング、ネックレスといった西洋文化は、明治時代に洋装とともに日本に伝わってきました。
しかし、当時の日本人は、洋装に合わせて作られたピアス・イヤリング、ネックレスを身につけることはありませんでした。
それは、着物文化が日本固有のものであることと着物という日本文化を守りたいという思いからと考えられています。
現代において、日本のみならず海外からも人気の高い民族衣装の地位を築いたことにもつながっていますね。
アクセサリー・ジュエリーごとのマナーとは?
続いて、アイテムごとに違うマナーを見ていきましょう。
帯留め
「帯留め」とは、帯締め(帯の形がくずれないように支える紐)と合わせて使用するアクセサリーのことです。
一般的に正礼装のフォーマルな場では使用はしませんが、付け下げ、訪問着、浴衣や街歩きなどカジュアルなシーンではおしゃれなアクセサリーとして自由に使用できます。
根付
「根付」とは、江戸時代に印籠箱や巾着等をつける際に使用された留め具のことです。
ポケットのない和装において、先人の知恵が詰まった道具といえますね。
帯留め同様に正礼装のフォーマルなシーンでは使用せず、カジュアルなシーンでは携帯電話等を取り付けたりするのに使用できます。
髪飾り・簪(かんざし)
江戸時代や明治時代から使用された髪飾りや簪は、他の洋風のアクセサリーと比べると許容範囲が広い傾向にあります。
つけるだけで華やかさや上品さがを表現できるアクセサリーとして現代でも人気の高い装飾品です。
フォーマルなシーンでは、極度に華美なもの以外は髪飾り・簪ともに使用することが出来ます。
特に結婚式などで留袖を着る際は、パールや留袖の柄に合ったヘアアクセサリーを選ぶことでより一層着物の美しさも引き立ちます。
1点注意が必要なのは、ヘアスタイルです。
特に正礼装の場合は、肩につく長さの髪はアップスタイルで、食事やお辞儀の際に顔にかからないようにすることがマナーです。
指輪
現代でも老若男女問わずアクセサリーとしての人気が高い指輪だけに、フォーマルなシーンで、指輪をつけていいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
一般的に、結婚指輪や婚約指輪以外はフォーマルな場では身に着けない方がよいとされています。
ただし結婚指輪や婚約指輪でも大きな宝石や爪のついているものは、着物の生地にひっかかり傷つけてしまう可能性があるので、平たいものをつけるようにしましょう。
カジュアルな場では、おしゃれリングをつけても構いませんが、結婚指輪と同様に着物の生地に引っかかるおそれのあるデザインの指輪は避けた方が無難です。
ネックレス
胸元を華やかにしてくれるネックレスですが、着物を着用する際はフォーマル・カジュアルに限らずつけるのはNGです。
なぜなら、着物は元々首元がすっきりと開いた姿が美しいとされているからです。
ネックレスが見えるということは、襟元の着付けがきちんと出来ていないということですので、着付けの見直しをすることをオススメします。
どうしても襟元を華やかにしたいという方は、「半衿」や「伊達衿」のデザインやカラーや刺繍などにこだわってみましょう。
腕時計・ブレスレット
腕時計やブレスレットも、袖口から見える姿が美しくないため着けないようにしましょう。
腕時計はとても便利ではありますが、特にフォーマルな場では「腕時計=時間を気にしている、つまらない」という行為に見られてしまいますので、外すようにしましょう。
また、袖口の生地に腕時計やブレスレットの金具が引っかかる可能性もありますので、カジュアルな場でも基本的にはNGです。
イヤリング・ピアス
イヤリングやピアスも基本的にはNGですが、フォーマルな場でピアスの穴が気になる方は出来るだけ小さい宝石やパールの揺れないものをつけましょう。
カジュアルな場でも、大ぶりなデザインや華美なものは着物よりも耳元に目が集まり、着物姿のバランスが崩れてしまう可能性があるので注意が必要です。
ネイル
手元を華やかに映し出すネイルですが、和装の際は派手なデザインやアートなどは避けた方が無難です。
自爪が薄い、または割れているなど、保護が必要な方は、薄いピンクやベージュなど肌なじみの良い色を選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は着物を着る際の、アクセサリー・ジュエリーのマナーについて解説しました。
普段から着物を着る機会がないと、いざというときに困ってしまいますが、基本的には着物にアクセサリーはNGということがわかりましたね。
「着物を着る」ということは「日本文化を味わい楽しむ」ということを頭に置いておくと、マナーを守りながら着物をさらに楽しむことができますよ。
この記事が皆様の着物ライフの参考になっていれば、幸いです。
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