防虫剤の選び方と注意点~着物を守る基本~

着物を保管する際、「虫の被害にあわないか心配」、「防虫剤ってどれを選べば良いの…」

 

不安になることはありませんか?

 

着物を守るための防虫剤も、誤った使用方法では、シミやニオイ等の原因になってしまうことがあります。

 

本記事では、着物に適した「防虫剤の選び方」と「使用時の注意点」について解説します。

 

これを読めば、着物を長く美しく保つためのヒントが得られるでしょう。

 

正しい知識と対策で、大切なお着物を守ることができますよ。

この記事はこんな方におすすめ
  • 着物に適した「防虫剤の選び方」と「使用時の注意点」について知りたい方
  • 着物について正しい知識を身につけたい方
  • 着物に興味がある方

着物の保管に防虫剤が必要な理由

着物を保管する際は、防虫対策が必須となります。

 

なぜなら、着物は主に絹や木綿などの天然素材でつくられており、

 

これらの素材は虫にとって栄養価の高い格好の「エサ」となるからです。

 

さらに、虫の多くは湿気のある環境を好むため、湿度の高い日本の気候は虫の繁殖に適した環境といえます。

 

特に、タンスやクローゼットのような密閉された収納スペースは湿気がこもりやすく、虫の被害を受けやすい場所になります。

 

防虫剤の使用は、数ある防虫対策の中で最も手軽で確実性の高い方法です!

着物に適した防虫剤の種類と選び方

防虫剤にはさまざまな種類があります。

 

「どれを選べば良いのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

 

ここでは、着物に使用される「代表的な防虫剤4種類の特徴」と、「着物の保管方法や使用頻度に応じた選び方」について解説します。

防虫剤の種類と特徴

着物に使用される防虫剤には、主に以下の4種類があります。

①ピレスロイド系

防虫菊と同じ成分を有した防虫剤です。

 

人体への影響が少なく、他の防虫剤と比べて扱う上での安全性が高いという特徴があります

 

無臭の防虫剤であるため、着物へのニオイ移りが心配という方にもおすすめですよ。

②パラジクロルベンゼン

即効性の高い防虫剤です

 

効き目が短いため、他の種類に比べてこまめな取り替えが必要になります。

 

鼻にツンっと来るような独特な刺激臭があり、着物にニオイが移ってしまうこともありますが、

 

陰干しにより解決可能です。

 

ニオイが気になる場合には着物を、着用する1~2日前に取り出し、室内の風通しの良い日陰に干しておきましょう

③ナフタリン

昔ながらの防虫剤で、緩やかに効果を発揮します。

 

効き目が長く、しばらく着る予定がない着物の保管に最適です

 

ニオイがやや強めなため、気になる場合には、着用の数日前に着物を陰干ししてくださいね。

④しょうのう(樟脳)

天然素材で作られた和の香りが特徴の防虫剤です。

 

もともとは、クスノキを原料にした天然由来の防虫剤でしたが、現在では化学合成されたものも多くあります。

 

効き目が長いため、ナフタリン同様長期間の着物の保管に適しています

保管方法・使用頻度に応じた選び方

防虫剤は、着物の保管方法や使用頻度に応じて使い分けることが大切です。

 

数年に1回と着用頻度の少ない着物の保管には、効き目の長い「ピレスロイド系」や「しょうのう」、「ナフタリン」がおすすめです

 

着物へのニオイ移りも比較的少なく、着物の風合いを損ないにくいため、大切な着物を長期間保管する場合に適しています。

 

季節ごとに出し入れするなど、着用頻度の多い着物の保管には、即効性の高い「パラジクロルベンゼン」や「ピレスロイド系」がおすすめです

 

また、風通しの良くない場所で着物を保管している場合には、ニオイの強い防虫剤の使用は避けるようにしましょう

 

状況に応じて防虫剤を選ぶことで着物への負担を最小限にし、防虫効果を最大限に引き出すことができます。

防虫剤の使用時の注意点

着物を守るための防虫剤も、誤った使用方法では、シミやニオイ等の原因になってしまうことも…

 

ここでは、防虫剤の使用時の注意点について解説します。

使用する防虫剤は1種類のみにする

着物を保管する際、使用する防虫剤は1種類のみにしましょう

 

異なる成分の防虫剤を併用すると、化学反応を起こしてシミや色褪せの原因になることがあります。

防虫剤が着物に直接触れないようにする

防虫剤は、着物に直接触れないように設置しましょう。

 

防虫剤が直接着物に触れることは、シミや変色、ニオイの原因となります

 

着物を保管する際は「たとう紙」で包み、たとう紙の上に防虫剤を置くと良いですよ。

防虫剤の期限を確認する

防虫剤には期限があります。

 

期限切れの防虫剤では効果がないため、定期的な確認と交換が必要です

 

防虫剤のパッケージには有効期限が記載されていますので、目安にしてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

今回は、着物に適した「防虫剤の選び方」と「使用時の注意点」について解説しました。

 

着物を守るための防虫剤も一歩間違えれば、着物を傷つける原因となってしまいます

 

大切なお着物を長く美しく保つために、正しい知識を身に着けておきましょう。

 

本記事が、より快適な着物ライフの参考になれば幸いです。

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