【徹底解説】着物の「襦(つま)]部分のデザインとその意味

着物には独特のデザインや模様がありますが、その中でも褄(つま)という部分は聞いたことがあるでしょうか?

着物の足先の部分にあたり一つ一つの着物でデザインが異なります。

 

本記事では褄のデザインと込められた意味と種類について説明します。

 

着物を選ぶ際に褄に注目してみるとより着物の奥深さやデザイン性を楽しむことができるでしょう。

この記事はこんな方におすすめ
  • 着物の選ぶポイントを知りたい方
  • さらに着物を楽しみたい方
  • 着物に興味がある方

褄の種類とは?

褄には様々な種類があり江戸褄や島原模様、褄下模様などあります。

 

江戸褄を始め、褄に種類がでてきたのは江戸時代の中期ごろからと言われています。

 

江戸時代までの着物は総模様といわれる着物全体に模様があるつくりであるのに対して、

褄模様は着物の裾部分にのみ模様を施されているものです。

 

華やかな帯が増えてきたため着物自体も主張が強いと美しくない印象を与えてしまうため、

裾のみに模様を施すシンプルなつくりの着物が好まれていったことがきっかけで褄模様の着物が流行りました。

江戸褄模様

江戸褄模様とは大奥の女性が身に着けていた着物に施されていた模様で、

「留袖」と呼ばれる黒または地色や色無地で衽から前身頃にかけて斜めに模様が入っています。

金銀の刺繍や箔で飾られていることが多いです。

 

江戸褄模様にも模様の入り方で種類があり、

江戸褄後掛り模様江戸褄腰高模様といった広い範囲に模様が入っているものや

着物の先に模様が入っている江戸褄方褄模様江戸褄前褄模様などは褄の左側の端に模様が入っています。

 

また、江戸褄模様には江戸時代ごろの庶民の生活の仕方を、垣間見ることができます。

当時は、江戸は将軍のお膝元として政治・経済・文化の中心地となりつつありました。

急速に発展し、庶民の生活も変化し、江戸の商いで富を作る人々や町人階級の文化が栄えました。

江戸時代の都市部では人々が文化や娯楽を楽しむ機会が増えていき、それに伴って独自の美意識が形作られていきました。

 

江戸褄模様には、このような背景から生まれた模様であるため以下のような特徴を持つものが多いです。

・街並みや背景

・人物や日常生活の風景

・自然のモチーフ

・扇子や和楽器など

これらを始めとした庶民の生活の一部を模様としてこしらえていたそうです。

 

また、後ほど紹介しますが江戸褄模様は同じころに生まれた京都の褄模様である「島原模様」と比べられることが多かったです。

 

江戸時代の中期から終わりごろから結婚式などで着ていく晴れ着として用いられるようになりました。

江戸褄模様の着物は黒留袖ともよばれており格が高い礼装としてよく用いられています。

島原模様

島原模様とは京都の島原の遊女の衣服が由来の模様です。

江戸褄模様と比べると江戸褄模様よりも高い位置に模様が入っており衽から胸の方まで広がっていることが特徴です。

江戸後期に江戸褄模様と同じく流行した模様ですが、今日ではあまり目にすることができない貴重な模様になっています。

褄下模様

褄下模様は模様が裾周りと褄の部分にのみに施されているもので衿まで達しない模様です。

褄下模様は狭い範囲に小さい模様や風景模様を細かく施し一つのつながりとして表すものでした。

裏勝り

裏勝りとは名前の通り、表は無地で裏側に柄がつく模様の一種です。

江戸時代に流行した隠れておしゃれを楽しむというものです。

当時の幕府が贅沢を禁じていたため、表立って派手な模様を施したものは身に着けることがはばかられました。

そこで、表ではなく裏地に豪華な模様を忍ばせるというやり方でおしゃれを表現していました。

まとめ

いかがでしたか?

 

今回は、褄(つま)部分のデザインとその役割について解説しました。

 

本記事がより快適な着物ライフの参考になっていれば幸いです。

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