着物管理のプロが教える、5年後も美しいまま着る方法

成人式や卒業式、結婚式などで着た大切な着物。

久しぶりに出してみたら、「カビが発生していた…」「なんだか黄ばんでいた…」という経験はありませんか?

 

思い出の詰まった着物も、正しい保管方法を知らないと時間と共に劣化してしまいます。

 

本記事では、着物管理のプロが実践している、5年後も美しいまま着るための「着物の保管方法」について解説します

 

これを読めば、着物を長く美しく着続けるためのヒントが得られますよ。

この記事はこんな方におすすめ
  • 着物を美しく着続けるための「保管方法」について知りたい方
  • 着物について正しい知識を身につけたい方
  • 着物に興味がある方

着物の美しさを損なう二大要因!着物保管の基本ルール

着物を長く美しく着続けるためには、「美しさを損なう要因」を知ることが大切です。

湿気、この2つを防ぐことが、着物保管の基本となります

 

以下、詳しく見ていきましょう。

要因①:湿気

「湿気」は着物の繊維に大きなダメージを与えます。

湿度の高い環境ではカビが発生しやすく、生地の黄ばみや変色、ニオイの原因となります

 

着物を守るためには、収納スペースの湿度を40~50%に保つことが理想です。

要因②:虫

「虫食い」は、着物の美しさを損なう大きな要因の一つです。

イガなどの衣類を食害する虫は、絹やウールを好み、着物の衿や袖口に残った皮脂汚れや食べこぼしを格好のエサとして寄ってきます。

 

虫食いの被害を受けた着物は、修復が困難なケースが多いです

 

着物を清潔な状態に保ち、虫を寄せつけない環境をつくることが大切ですよ。

着物を保管する前にやるべき、3つのこと

着物は、しまう前のたったひと手間で長く美しく着続けることができます。

ここでは、「着物を保管する前に必ずやるべきこと」を3つ紹介します

①「陰干し」で湿気を飛ばす

着物を美しく保管するためには、管前に「陰干し」を行い、着物の湿気を取り除く必要があります

 

着用後やクリーニング後の着物は、目には見えない水分を吸収していることがほとんどです。

そのままの状態で保管することは、雑菌の繁殖を促し、カビや変色の原因となります。

 

専用のハンガーにかけて、直射日光の当たらない、室内の風通しの良い日陰で、数時間干した後に、保管するようにしましょう。

②「汚れがないか」をチェックする

汚れは虫を引き寄せる原因となります。

陰干しをしながら、「着物全体に汚れがないか」を十分に確認してください

 

汗や皮脂、泥汚れの付きやすい衿、袖、裾は特に注意が必要です。

 

汚れを見つけたらそのまま放置せず、専門店に相談するなど早めに対処してくださいね。

③正しく丁寧に畳む

次に着物を着る時に、美しい状態で袖を通すためには、着物を「正しい方法で丁寧に畳む」ことが大切です。

適当に畳んでしまうと、変なシワができ、着物の美しさが損なわれてしまいます

 

また、ハンガーに掛けた状態での保管は、着物の形が崩れてしまうためNGです。

 

基本となる「本畳み」をマスターすることで、シワを防ぎ、きれいな状態を保つことができますよ。

着物を守る!「ベストな保管環境」と「必須アイテム」

着物を美しく保管するためには、環境づくりとアイテム選びも大切です。

ここでは、着物を保管する際の「ベストな保管環境」と「必須アイテム」について解説します

湿度は40~50%

着物の保管に最適な湿度は、40〜50%です。

 

高すぎる湿度は、カビや変色の原因となります

湿度が低すぎる環境では生地がパサつき、着物の風合いを損ねてしまうことも…

 

除湿剤を活用するなどして、最適な湿度を保つように心がけてくださいね。

暗くて涼しい場所

直射日光は、着物の色あせや変色の原因になります。

着物は、日光が当たらない暗くて涼しい場所で保管しましょう

 

また、蛍光灯の光も変色の原因となるため、注意が必要です。

たとう紙

「たとう紙」は、着物を美しく保管するために欠かせないアイテムの一つです。

和紙から作られているたとう紙は、吸湿性と通気性に優れており、湿気や虫から着物を守ってくれます

 

また、たとう紙に包んで保管することで、畳んだ形が崩れにくくなり、着物にシワが付きにくくなりますよ。

年に2~3回、「虫干し」を!

着物を美しく保つためには、しまう前のひと手間だけでなく、保管中の定期的なメンテナンスも重要です。

着る予定がない時も、年に2~3回は着物を取り出し、「虫干し」を行いましょう

 

虫干しは、湿度の低いよく晴れた日に着物を「陰干し」することで、湿気や害虫を防ぐ日本の伝統的なお手入れ方法です。

 

春や秋などの気候が安定している時期に行ってみてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、着物管理のプロが実践している「着物の保管方法」について解説しました。

 

ほんの少しのポイントで、5年後も美しいまま着物を着ることができますよ

 

本記事が、より快適な着物ライフの参考になれば幸いです。

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